幸島の猿

ここは宮崎、幸島の向かい。

[夏海]
一人も居ないよ?

[光子]
おかしいなぁ、予約したんだけどな。

すみませーん、渡船の人ですかー?

軽自動車で昼寝している人に無理やり声をかける。すると地元の人「あぁ爺さん、きっと忘れてパチンコに行っちゃったんだな・・・。しょうがないな、代わりの人よぶからさ。まっててね」

船は釣り船、数分で島を廻る。ぐるりと廻れば崖沿いに小さい茶色い生き物がぴょこたんぴょこたん、崖沿いに走ってくる。猿だな・・・。

あー、いたいたーっ!

かわいいー。

島に渡ると船は離れる。周り中猿。

ここの猿は文化を持ってるんだよ。
芋を海水で洗う技を発見して、代々文化を受け継いでるんだよ。
ちなみに、最近じゃ二足歩行も覚えたとか・・・?

まじ?
なんか、やばくない?

やばいって?

だって、これ、将来の猿の惑星である。だよ?

なにそれー?

・・・

なっちゃん?

・・・

なにやってんの?

手品・・・。

へ?

魔法使いとして君臨するの。

またしょうもないことを・・・

あ!

この猿!無視しやがった!!


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